日 時: | 平成29年11月18日(土)、19日(日) |
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場 所: | 岩手県大船渡市 |
【報告】 相談事業委員会 災害対策支援小委員 南川しのぶ
平成23年に大きな被害をもたらした東日本大震災から6年が経ち、被災された自治体・地域では、復興まちづくりはもちろんのこと、自然資源・観光資源を活用した観光地再興に向けた様々な取り組みが本格化しています。
かねてより、災害復興まちづくり支援機構の正会員として被災地の復興に注目している当協会は、「碁石地区復興まちづくり協議会」が主催する表記の催しに、相談事業委員会災害対策支援小委員長末原伸隆および同災害対策支援小委員南川しのぶの2名を派遣しました。
派遣された委員は、陸前高田市の広大な高台移転予定地域を視察、その後大船渡市に入り、防災集団移転地域「りあすの丘」に赴きました。地域のお宅に伺い、被災してから今日までの経緯や、今のくらしについて伺う貴重な体験を得ました。その後、碁石地区の「浜の停車場」予定地、被災し全壊した民宿跡地の飲食店「ら・めーる」にて、民宿オーナーご夫妻の被災体験や、復興に向けた6年の軌跡を共有しました。
続いて、表題の協議会に参加しました。この日の協議会は碁石地区の方々・大船渡市職員・支援機構のメンバー等総勢30名余という規模の大きなもので、「浜の停車場」予定地の造成経過・「りあすの丘」モニュメント等の経過が報告され、活発な議論が行われました。6年経過した今も山積する課題について、ひとつずつ合意形成し、クリアして進めることのご苦労を目の当たりにしました。
そのほか、スーパー堤防等の防災施設・防波堤・防災フラップ等の防災関連施設を視察し、仕様決定までの経過や、工事の内容、工程の詳細について説明を受けました。
なかでも、同支援機構のメンバーとともに2日間行動するなか、東日本大震災において住家被害認定調査に従事された経験を持つメンバーと意見交換し、想定される首都直下型地震の際は、被災していない他県から、専門士業者及び自治体職員が、認定調査に関わる可能性を強く感じました。
現在、当協会では、他道府県への住家被害認定講習の講師派遣を積極的に行っておりますが、この派遣は「人のためならざる」事業であるとの認識を新たにしました。今後も当協会は、災害対策支援活動を積極的に行ってまいります。
視察の様子